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製造業での経験と数学的思考というバックグラウンドを活かして

#column#Regnio#自動車メーカー#製造業
2021/03/09

青山 遼

製造業で感じていたモヤモヤ

 前職では自動車メーカーの製造部で保守改善業務に3年従事していました。具体的にはラインの安定稼働のために工場の各セクションの監督者たちの要望を集約し、社内外と交渉するなどの保守業務と、製造費を削減するための改善業務の2つが主な業務でした。それらの仕事は各担当者に直接顔を出すことそれ自体であったり、各担当者間の連絡の仲介やスケジュール調整など、ほとんどがアナログな調整業務。もちろん大好きな自動車に携われていたので、日々の業務をスムーズに進めるためにプライベートでもゴルフや飲み会を通してコミュニケーションを取るなど持ち前のキャラクターを活かしてうまくやってきましたが、創造的な仕事に時間を多く割けない職場環境にいつしかモヤモヤとした感情を覚えるようになりました。このモヤモヤはITと数学の力でアナログ業務をできるだけ圧縮することにより解決できると思い、自身でそれを実現するために退職の決断をしました。

自動車メーカー時代、愛車と一緒に

着実に技術が身に付いている実感

 自動車メーカーを辞めた私は、「大学院で学んだデータ解析を活かして製造業の業務効率化を!」という大きなビジョンはあったものの、それをどう実現するかを具体的にイメージできずにいました。データ解析ができるだけでは製品化ができず、データ解析という中身を売るための箱、即ちWEBシステムやアプリの作り方を知らないといけないということに気づきました。そんな時に参加した地元北九州市のセミナーイベントで出会ったのが、代表の中野でした。中野はそのイベントで登壇し、オープンデータをAPIで取得してデータを解析する話をインフルエンザの罹患率を例に話をしてくれました。その話がすごくわかりやすかったこと、地元北九州で同じベクトルをもってサービス開発していること、さらに高校の先輩であることもあって、働かせて欲しいとその会場で声を掛けました。
 入社時にシステム開発の知識が皆無だったことから、日々の業務は新しいことへの挑戦の連続でした。今もそうです。次から次へと壁にぶつかる日々ですが、何か作ってみようと思ったときにすんなり自力で実現できるなど、ちゃんと技術は身についているんだなと2年目にしてようやく実感するようになりました。

開発したものをテスト中

いちエンジニアから、なくてはならない存在へ

 現在は、機械学習を用いて中小製造業の生産ライン省人化を目指すプロジェクトを担当しています。自分のやりたかった製造業向けの機械学習を用いたサービス開発に携われ、最近は特にやりがいを感じています。製造業の経験がある私は、お客様の課題をヒアリングしたとき、他のエンジニアよりも鮮明にリアリティを持ってその課題を想像することができます。また、その課題を解決するために、学生時代から学んできた数学的思考を活かすことができます。

 振られた仕事をこなすだけの受け身なエンジニアを卒業して、製造業の経験と深い数学の知識を兼ね備えた会社になくてはならない存在になっていきたいと思っています。

日々開発に邁進中