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「製造業」とは?

#column#DX#製造業
2021/07/07

中野 雅俊

意外と特徴が知られていない製造業

今回は、基本的な内容である「製造業の特徴」についてお話をします。
意外と知られていない製造業の特徴について知ることで、より最適な方法でDX(= デジタル技術による事業変革)が推進できると私は考えています。

まず、製造業の定義を経済産業省「工業統計調査」から引用します。

“一般的に「 工業」と呼ばれているもので、定義としては下記の (1)、 (2)の両方の条件を備えている(事業所の)場合をいいます。
(1)主として新製品の製造加工を行う事業所。
(2)製造加工した新製品を主として卸売する事業所。”

簡単にいうと製造業とは、製品を作り、販売している事業所ということです。

日本での製造業の位置づけ

産業別GDPにおいて、製造業が20.9%(内閣府 経済社会総合研究所 2019年)を占め、産業の中で最も割合が大きいため、日本の産業を支えていると言えるでしょう。

そのため、弊社は、GDPの大部分を占める製造業を、IT技術で強化していくことが日本経済にとって大きな意義があると考えています。

製造業3つの分類

製造業と一口にいってもその範囲は広く、複数の切り口で分類することが可能ですが、その中でも主な分類方法を3つご紹介いたします。

産業3類型

1つ目は、経済産業省の工業統計課が定める「産業3類型」という製品による分類です。

産業3類型による分類(経済産業省のHPより抜粋)

販売先による分類

2つ目は、販売先による分類です。

以下の図のように、主に消費財と生産財(生産財)となります。家庭で購入されるときは消費財、企業で購入されるときは生産財に分類されます。

同じ商品でも販売先に従って分類されます。

販売先による分類

製造工程による分類

3つ目は、製造工程による分類です。

以下の図のように、素材製造業、加工・組立製造業、それら全てを含む素材・加工・組立製造業という分類です。

製造工程による分類

その他にも、受注生産 / 見込み生産などの受注方式での分類や、ライン生産 / セル生産などの生産方式での分類などが可能であり、製造業の特徴を知るための切り口は様々です。

さいごに

これまで述べたように、製造業は製品や販売先、製造工程の違いなどで分類が可能です。

自分が所属している企業が、製造業の中でどこに分類されるのか、その分類はどのような特徴があるかを把握することで、より効果的なDXを行うことが可能になります。

例えば、弊社の製造業向けのDX事業では、2つ目に紹介した生産財(産業財)と消費財に分類してサービスを提供しています。(詳しくは「 製造業のDX ~生産財と消費財それぞれの場合について~ 」を参照ください。)

製造業のDX(RegnioのHPより抜粋)

DX推進の第一歩として、まずは自社が、製造業の中でどこに分類され、どのような特徴があるのかを見つめ直してみるのはいかがでしょうか。